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新疆農業大学

現地調査日:2007/06/26


6.コメント

以下、07/06/26執筆
●ウルムチ市は新疆自治区の首府であり、約200万人の人口を抱える。日本人の感覚ではシルクロードのオアシス都市というイメージだが、実際には高層ビルも立ち並ぶ大都会である。市の人口の約半分を漢族がしめるが、ウイグル族をはじめとする少数民族も多数暮らしている。街中では明らかに顔つきの異なる人々が数多く、ウイグル語も漢語となる公用語として普通に使われている。

●学費、寮費などは全国平均よりも安い。また生活費も極端に安いというほどではないが、北京、上海などの大都市圏よりは明らかに安い。

●留学生の約半数を30歳以上の学生が占める。まずは中国語を学び、次にウイグル語を学んで、少数民族の特産品の貿易を行うなど、明確な目的を持った留学生が多いためとのこと。ここまで平均年齢層が高い大学は中国全土でも数少ない。

●新疆自治区の大学は学生の半数近くを少数民族が占める。授業は中国語で行われるため、少数民族の学生は入学後1年間は中国語の授業を受け、HSK試験を受験した上で、4年間の本科の授業を受けることになる。つまり、5年制である。

●この大学も同様で、毎年数多くの少数民族に中国語を教え、HSKの指導を行っている。そして、その豊富な経験を持った教員が留学生の中国語教育にも当たっている。

●ウルムチ市内の漢族は多くの地方から集まってきている上、ウルムチ市自体が元々ウイグル族の街であるため、地方独特の訛った標準語というものはない。漢族と話している限り、聞き取りやすい標準語である。

●しかし、市の人口の半数を占める少数民族の標準語は、一部の人を除いて明らかに非標準的な発音である。したがって、中国語をゼロスタートで学ぼうという留学希望者にはこの街は積極的にはおすすめできない。

●ただ、広い中国の中でここでしか得ることのできないものがあることも確かである。例えば民族の多様性について考えた場合、寧夏、内蒙古、広西自治区では民族自治区と言いながらも実態としてはすでに漢族が圧倒的多数を占めており、回族の白い帽子や、看板に併記された民族文字を見ない限り、他の大部分の中国の街と大きな違いはない。

●これに対して新疆自治区は中国の他の地域とは明らかに異なる。違う顔をした人々が、異なる言語を使い暮らしている。他の都市では日常の体験として得ることができない少数民族の文化や習俗がこの街には今も色濃く残っている。

●東アジア人とは違う異民族の習俗や、シルクロードの文化に興味があるならば、他の地域で半年から1年中国語を学んだあと、または日本で発音の基礎をしっかり勉強したあとで、この地に留学するという選択肢も可能だろう。


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